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SlackとAWS

今週の大きなニュースの一つはアマゾンのAWSサーバーとSlack社のインテグレーションであろう。クラウドサーバーの大手企業はAmazon社のAWS・Google社のGCP・Microsoft社のAzureの三つがある(下記にクラウドサーバーの違いを詳細)。その中でAWSを選ぶ一つの理由がAmazonはAmazon Chime を提供しているからではないだろうか。
Amazon Chimeは電話会議やビデオチャット・画面共有などの機能でそれをクラウド上で可能にできるシステムで、SlackではAmazon Chime Voice Connectorを通すことによりトラフィックを一本化できるようになりSlackのトータル通信速度のアップを測ったとみていいだろう。またSlackのインテグレーションとともにAmazonではSlackを社内導入したと報告している。

Slack の歴史

Slack社はもともとTiny Speckと言う名前の企業でありまたゲーム開発企業だった。開発していたゲームはGlitch (グリッチ)でブラウザーベースのオンラインマルチプレイできるMMORPGを作っていた。開発期間は2002年からで2009年にリリースした。(ストワート氏(Slack-CEO )の経済的問題もあったため開発期間は長かった。)2012年にこのゲーム会社を閉めてSlack を立ち上げた。Slack の誕生秘話もこのTiny Speck時の出来事で、エンジニア同士のコミュニケーションとプロジェクトマネージメントのインフラシステムの開発でできた物をピボットし、世の中に送り出した。

クラウドサーバーの違い

クラウドサーバーとは?
インターネットでのアクセスを前提をしたデータの保管場所。クラウド(雲)の意味をもち、実質のハードドライブ・SSDやメモリーなどの実物はユーザーは持たない。メリットはインターネットが繋がる場所であればアクセスはどこからでもでき、必要な要領を借りることができる。クラウドサーバーを使うのは通常サブスクリプション形式の支払いでクラウドサーバーを借りることができる。用途により様々あり、動画や画像・ファイルや、ウェブアプリ構築のスペースなどと種類は多い。

クラウドサーバーBig 3

世界のサーバーの名前で有名な企業は3社いる。その3社はAmazon ・Microsoft ・Googleであり、インターネット上でサービスを作っている企業はこのどれかのクラウドサーバーを使用しているとみていいだろう。2019年時点でAmazon AWSは32.4%・Microsoft Azure  17.6%・Google cloud 6.0%のマーケットシェアを持っている。

Big 3の違い

Amazon AWS(アマゾン・エー・ダブリュー・エス
Amazon AWSはシェアが一番大きいのもあり、エンタープライズの対してのツールを多く取り入れており、大企業が使いやすくなっている。また、Amazon AWSはオープンソースのツールが多く使用でき開発者にとって自由な環境を提供している。


Microsoft Azure  (マイクソソフト・アジュール)
Microsoft はパソコンOS(Windows)のシェアが世界1位なこともあり、windowsに付随する機能でWindows Server のインテグレーションを得意としている、もちろんLinuxへの対応もきちんとしている。Azureの強みはなんといってもデーター解析の分野で、SQLデータベースのサポートがあり、マシーンラーニングに使える。


Google Cloud (グーグル・クラウド)
Google Cloud はGoogleが提供しているクラウドサーバーで、一番の強みはアプリに特化したシステムを動かすエンジンがある。このエンジンはGoogle App Engine と言い、特にスマートフォンのアプリ構築に使われることが多い。また、データのオーナーシップがユーザに全部渡っているので、もし将来違うサーバーに移行する際にとても簡単にできる。

Big3クラウドサーバー顧客

Amazon AWS Microsoft Azure Google Cloud
NetflixBMWPaypal
FacebookEbayTarget 
TwitterBoeing Dow Jones 

クラウドサーバーは使用率や使用量によってサブスクリプション料が変動するので、大企業はもちろん多く取り入れつつ、小額から始められるため中小企業の数をどんどん 伸ばしている。

Slack社は今は1千2百万人のアクティブユーザーが常にこの瞬間いる。特にコロナの影響で自宅待機で大きくユーザー数を伸ばした。ほとんどのユーザーはビジネス用途なので簡単には離れない。Slack社がAWSを使う理由にはもう一つあると思っている。このコロナの影響で一番伸びた分野はE-commerce で一番下がった分野は観光業界といってもいい。 この分野でSlackはオープンソースに対して受け入れが簡単で、ほとんどのシステムと素早く連携でき企業の機能回復に素早く貢献した。E-commerceと観光システムではカスタマーサポートをオンライン上で行う需要が今後多くなるはずでチャットや通話対応で活躍してくれる。カスタマーサポートをオンラインに置くことにより、対人で対応するより多くの人に対応でき、また一人あたりの対応数を見るとサポートする従業員もバランスが取れるのがオンライン上でする最も重要なポイントだ。